■講演抄録
卒業後、最初の6年は、東京の大学病院で麻酔科医として臨床経験を積んだ。6年後、指導医資格も収得し、研究もやりたいと思っていた矢先でタイミングもよく、留学する夫について渡米した。最初は数年で帰国する予定が、夫の仕事が進みグリーンカードもとれたので本格的に医学研究をするため米国に残る事を決意した。分子生物学をとりいれた研究のできる研究室に移り、デトロイトのウェイン州立大学からインディアナ大学へと移った。
13年後、日本へ帰国する事を決意し、新しく仕事を探した。患者と一対一の医療ではなく広く役に立つ仕事を探し、また海外経験を生かせる事もあり、昨年4月に日本へ帰国、厚生労働省に入省して関西空港で検疫医官としての仕事を始めた。
これまで臨床医、研究医、行政医官と職業を替わってきた。一昔は終身雇用が当たり前の時代だったが、前の仕事の経験を広く生かして新たな仕事をはじめるのも一つの生き方ではないかと思う。
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